2005年02月04日

第3回・第4回奈良市民の会のお知らせ

 1月30日に第2回奈良市民の会を行いました。意見交流のほとんどは「奈良市平和・無防備都市条例(案)」に集中しました。12月のスタート集会に引き続き、たくさんの意見が活発に出されました。準備会で準備してきた条例案が、ようやく名実ともに「奈良市民の会」が作り上げる条例案になってきたことを喜んでいます。まだ「案」の段階ではありますが、次に、奈良市の特色がよく出ている「前文」と「第7条」を紹介しておきます。
 <前文>
  奈良市は、「古都奈良の文化財」を有する世界遺産のまちである。しかも、奈良県は、「法隆寺地域の仏教建造物群」や「紀伊山地の霊場と参詣道」を含め、三つの世界遺産を持つ世界でもまれな地域でもある。こうした文化遺産は人類の精神活動の証であり、先人の精神活動を知る縁である。これらを後世に継承して行くことは、現代に生きる私たちの責務であると言える。また、人類共通の文化遺産を保全することは、わが国の国際社会に対する責務でもある。
  国際文化観光都市に住む私たち奈良市民は1985年に非核平和都市宣言を行い、「貴重な文化遺産を守り、次代に引継ぐためにも、再び“ヒロシマ・ナガサキ”の惨禍を繰り返してはならない」と全世界に訴えた。その願いもむなしく、戦争と殺戮は今なお世界各地に絶えない。真の平和を希求し、戦争による文化遺産の破壊から保護するために、奈良市が「戦争には一切協力しない」ことを宣言し、世界に発信する意義は大きい。「戦争に協力しない平和都市」として、ここに「奈良市平和・無防備都市条例」(平和を希求し、戦争に協力しない条例)を制定する。
 <第7条>
  奈良市は、世界遺産の「古都奈良の文化財」をはじめとする貴重な文化遺産を保護し、後世に伝えることの大切さを自覚し、文化遺産が戦争によって破壊されることを防止する適切な措置を取る。

 また、「無防備地域宣言運動」と「憲法を守る運動」との関連についても議論になりました。出席者の中には「九条の会・奈良」のメンバーと重なっている人も多く、「憲法を守る運動」と同時に、奈良市とそこに住み、生活する私たちが、地域から戦争とその火種をなくしてゆくために、多くの市民と対話を広げ、無防備都市条例の制定をめざすことは、憲法九条を守り、その精神を地域から実現してゆく大きな力になるのではないか、ということが強調されました。

 次に、第3回・第4回の奈良市民の会の予定をお知らせします。
・第3回 3月6日(日) 13:30~16:00 ならまちセンター
  吉田敏浩さん(岩波新書『ルポ戦争協力拒否』の著者)をお招きして
・第4回 3月27日(日) 13:30~16:00 ならまちセンター
  池田香代子さん(マガジンハウス『世界がもし100人の村だったら』の著者)をお招きして
*ともにできるだけ多くの方々の参加を期待しています。

            平和・無防備都市条例を実現するための奈良市民の会
                  連絡先:辻本 誠(090‐6059‐5202)
 

投稿者 奈良市民の会 : 09:42 | ニュース | トラックバック